「若木町って、地区ごとのキャラクターがあるよね?」と私が聞くと、「もちろんだよ。今、若木町には15の地区があるけど、昔、江戸時代には4つの地区に分かれていたらしい」と夫が答えました。
若木町への移住について、最終的に決めたのは夫でした。私も日本の自然豊かな若木町で暮らすのが楽しくなってきました。
江戸時代、若木町は4つの領地に分かれていました。岡部領東川古村、岡部領西川古村、蓮池領、武雄領です。今は15の地区に分かれています。中山、御所、永野、附防、川内、菅牟田、川古山中、上宿、皿宿、下村、百堂原、黒岩、原、宿、本部山中です。
引っ越して来たばかりの頃、4月に公民館で行われたパーティに参加する機会がありました。そのときにわかったのは「若木町」という言葉を知っているだけでは足りないということです。15ある地区の名前も知らなくてはなりません。特に若木の町民同士で話すときには。
新しい場所へ引っ越したばかりのときは、覚えなければならないことが沢山あります。特に色々な名前。人の名前や地名です。普段から物の名前を覚えるのが苦手なのに加えて、母国語ではない言葉で多くのことを覚えなければならないのは、本当に大変です。
そんなときには、セットにして覚えるという方法があります。
例えば、宿(しゅく)、上宿(かみしゅく)、皿宿(さらしゅく)。これらは全部「宿」セットにして覚えます。しかし、中山(なかやま)、川古山中(かわごやまなか)、本部山中(もとべやまなか)あたりになると、だんだん厳しくなってきます。あれ? 中山だったか、山中だったか?
たぶん音だけで覚えているからかもしれません。文字に書いて、意味も一緒に覚えれば間違えにくくなると思いますが。
例えば、「若木」は「若い木」という意味。「川古」は「古い川」という意味でしょう。私は若い木町の古い川地区に住んでいます。こんな風にすれば、頭の中に景色が浮かんで、忘れにくくなると思います。でも、中山と山中は、やっぱり覚えづらいですが…。
名前:ノイ
出身:タイ バンコク
日本人の夫と生後0歳の息子と一緒に、佐賀県武雄市若木町で子育て中。
タイにいたときはアート・出版関係で働いていていました。
九州通訳特区ガイドの資格(タイ語)を持っています。